激動の時代、令和を生きるZ世代。この変化が激しい中でこそ、やりたいことを見つける方法、そしてZ世代として強く抱く覚悟がある。これからを生きる若き挑戦者に、『これからの時代を生き抜く考え方』を聞いてみました。▽目次1.やりたいことの見つけ方、それは大切な価値観から生まれてくる。2.自責思考があれば変化すら楽しめる。3.激変の時代だからこそ、Z世代は主役になれる。公開日:2023/09/28読了目安:5分インタビュアー:中嶋玲於編集者:堀川翔やりたいことの見つけ方、それは大切な価値観から生まれてくる。【東貴久(あずまたかひさ)】1998年生まれ。香川県高松市出身。慶應義塾大学卒業後、住生活に携わる事業者の支援を得意とするコンサルティング会社に新卒入社。全国各地の住宅不動産会社を転々として経験を重ねる。現在は株式会社リクルートにて、注文住宅領域におけるクライアントの業績貢献に励む。社外ではメディア開発にも従事。「周囲に何かを惜しみなく与えられる人」を目指し、地方創生の展望を抱く。堀川)やりたいことってどうやって見つけるんですか?正直、自分もやりたいことを見つけるのって難しいなと思います。そもそも、まだやりたいことが見つかっていないとしても普通で、それは人生をかけて探し続けることだと思うので。ただ、八木仁平さんの「本当にやりたいことの見つけ方」という本があって、そこでは、本当にやりたいことっていうのは、自分の「好きなこと」×「得意なこと」×「大切なこと」の共通項にあると書かれています。自分がかつて探していた、やりたいことというのは「好きなこと」に近いと思います。 好きなことは勿論大切なんだけど、その他の2軸も考えてみた時に、自分にとっては「大切なこと」の比重がものすごく大きいことに気づけました。 好きなことって少し出るくらいなんですけど、大切なこと・こういう生き方がしたいという価値観は悩まずともポンポン出てきたんですよね。例えば、自分の場合だと①格を高める(常に学び成長し、それを周りに対して与えようとする精神)②自責(自分の人生に自分で責任)③包含(誰も取り残さない)こういった言葉や価値観を大切にしています。この自分にとっての価値観や行動規範を考えたときに、やっぱり自分は独りよがりな人生を送るのではなく、「周りの人々や生まれ育った町に何か貢献したい」と感じたんですよね。ーなるほど!堀川)大切なことに自分の得意なことを掛け合わせるということですか?そうです。新しいことを学習することや自主的な勉強が全く苦にならない点は自分の強み。その他だと面談や営業で培った初対面でのコミュニケーションや、組織・チームにおいては後輩の指導、サポートや引き上げだと思ってます。まだまだ磨いている途中ですが、地方創生を進めるにあたって、行政や政治で創生を実現していくという方向性も 考えられます。でも自分はビジネスサイドで主導権もって進めていく方が向いていると考えています。自責思考があれば、変化すら楽しめる。堀川)若手社会人で、転職するべきか・キャリアチェンジするべきかなど迷ってる人が結構多いと思うのですが、東さんはキャリアに関する信念は何かありますか?僕は自責で生きるという生き方をものすごく大事にしてます。環境とか周りのせいにしたら、何にでも本当に責任を転嫁することができると思うんです。「コロナのせいでなにもできなかった」とか世の中そう言う人も多いと思うんですけど、それでなにも生き方は良い方に転ばないと思っています。今までの自分の人生の選択や日々の過ごし方を一旦肯定して、その上で自分が30歳40歳になった時に、今の20代の姿を見てどう思うのかを考えることが重要だと思います。後悔しそうだと思うのであれば、何かしら行動をして、その現状を変えていくべき。将来の自分が今の体たらくを見て、「 うーん、がっかりするだろうな」とか「20代にもっとやっておけばよかった」と思いたくないんです。自分が同じような世代の悩める若者に、偉そうにキャリアプランを語れるとは思ってないんですが、周りの人が褒めてくれたりするのはそうした「自責の生き方」。「何でいつも腐らないのか」「発言が前向きなのか」とよく言われます。周囲の状況が変動した時に、 他の人だったら転職を考えたり、不満を発言する場面でも、なんでそんなにポジティブなの?って聞かれるんです。そう聞かれると、やっぱり自分の責任だと受け入れた上で、その環境すら楽しんでいるからっていう答えになるんですよね。堀川)「自分のせいだと認めたくない、環境のせいにしたくなる」という気持ちになる時もあると思うんですけど、どうやったら自責思考になれるんですか?自分は先輩や上司からの言葉を大切にしています。「自分の道は自分で決めなさい」「選んだ道を正解にしろ」「不満ばかり言ってても、ろくな人間にならない」というのは、 それぞれお世話になった方々がかけてくれた言葉です。人から頂いた言葉を頭の片隅に留めておくと、 自分が辛くなって不満が漏れそうな時に、あの先輩に堂々と顔向けできないなと案外思い返すことができるんです。あと、大前提として自分を好きになることができれば、 多少うまくいっていないとしても「それもひっくるめて成長中で、不器用な自分なんだから俺らしく挽回していこう」って感じでポジティブに捉えられる。「まだ慌てる時間じゃない」って思えるんです。と言いつつも、自分を好きになるって簡単なようで難しいですよね。自己肯定感が高くない人もいると思います。そこで、自分を好きになる上で1つ言えるのは『自分という人間のルーツを大切にする』ってことはかなり重要だということ。父と母は学生時代こういう風に育ってきて、こういう人間で、こういう風に出会い、どのようにこの地に住まうことになって、どういう想いで自分の名前をつけてくれて、こういう風に育ててくれた、、みたいなことを自分なりにすごく理解しようと努めてきました。人それぞれ家庭環境は違い、生まれ育ちの良し悪しはあるかもしれない。でもまず全てを知り、受け入れ、自分の家族や生まれ故郷を好きになるというのが自分を本当に好きになる第一歩だと思っています。ルーツを知り、受け入れることが出来れば、ありのままの自分自身を少し好きになれると思うんです。本田健さんの「20代のうちにしておきたい17のこと」というベストセラーでも、20代で自分の両親と和解するとか、自分のルーツを知るというのが重要だと書いています。自分のルーツのプラスとマイナスをしっかり理解することで初めて、自分自身のことを受け入れられるようになると。自分の場合は、それが自己肯定感にも繋がっています。激変の時代だからこそ、Z世代は主役になれる。堀川)Z世代の同世代、もしくは次の世代に伝えたいことはありますか?何事も他責にせず自責思考で生きる。これは自分の座右の銘ですが、これからの社会を生きるZ世代だからこそ大切にするべき価値観だと考えています。不況、円安、コロナと、乗り越えるべき問題は山積みです。さらに巨大地震、台湾有事と日常を脅かしうる事態も予測されています。自分の人生の不満を何かのせいにするのは楽な生き方なのかも知れません。また、SNSでの誹謗中傷やアンチコメントも度々ニュースになっていますが、自分の人生の不満を他人の人生に押し付けるようなスタンスの人も、社会には見受けられます。ただ、自分の人生の責任を何に押し付けたところで状況は改善しません。責任も取ってくれません。これまでを決めたのは自分。これからを決めるのも自分。「人生は自分が主役、その代わり責任は取ろうぜ」というスタンスで、この変化の激しい時代を誰よりも楽しみながら進んでいく。ぜひ、そんな生き方を一緒に実現していきましょう。